パパの育児応援塾~実践編~ 第2回開催レポート

 平成28年10月28日(金曜日) 18時30分〜20時40分
  当日の流れ
   −事前ワークショップ(Good&New)
   −塚越学さんの講演&ワークショップ
    (株式会社東レ経営研究所 ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 上席シニアコンサルタント)

◆   第2回「男性の育児参画が経済成長に繋がるわけ」を自分たちで考えるワークショップ  講師:塚越学

 「パパの育児応援塾〜
実践編」の第2回目が10月28日に開催され、たくさんのパパたちが集結し語り合いました。

 今回は事前ワークショップとして、ファザーリング・ジャパン尾形さんの進行のもと、「Good&New」を行いました。「Good&New」とは、直近の良かったことや新しいこと、新鮮に思えたことを仲間とシェアするというもの。しばらく頭をひねる人もいましたが、自分たちの「良かったこと」をシェアし、前向きな気持ちになる事ができたようです。

 

 
 続いて、本日の講師である塚越学さんが登壇されました。塚越さんは大手監査法人から転職され、現在はダイバーシティやワーク・ライフ・バランス専門のコンサルタント業に携わっていらっしゃいます。多くのデータやエビデンス(確証)が提示されることが期待されます。

 この日のテーマは「男性の育児参画が経済成長に繋がるわけ」。塚越さんから「事前に提示するデータ等をもとにして、皆さんが『経済成長に繋がる』よう結論づけるワークを実施します」と発表され、座学で学習するものと思っていた受講者の中には「本当に出来るのか」と不安げな面持ちの方も・・・。

 



 それに対し、塚越さんから「中学校での講座で、女子中学生が『経済成長に繋がる』わけを黒板にびっしり書き発表していました。皆さんも負けていられませんね」との激励があり、事前データをさらに熱心に聞く受講者の姿が見られました。
 




≪事前データ≫
 ●人口ボーナスと人材を産業に集中させる政策がうまく機能し、日本の高度経済成長が起こっ  た。欧州においても、過去には男性の育児参画が進んでいない国も多かった。30年ほど前に「女性が働くほど子供が増える」と結論づけられ、男性の育児参画を促進した。ところが、日本では逆の政策をとりつづけたことにより、男性の育児参画が少なく、子供が減ってしまった。
 
 ●最近注目されている「イクボス」について。ボスのタイプとして、縦軸に「会社の成果」、横軸に「部下のワーク・ライフ・バランス無視/配慮」をとり、「激ボス」「イクボス」「ダメボス」「得ボス」の4象限に分類。会社の成果を上げつつ部下のワーク・ライフ・バランスにも配慮できる『イクボス』が求められている。この話を聞き、受講者が大きく頷く姿が見られました。


 いよいよグループに分かれ、ファザーリング・ジャパンのファシリテータも加わり本題のワークが始まりました。「待機児童」「女性活躍推進法」「働き方改革」「イクボス」の4つを必ず採用し、「男性の育児参画により日本の経済の発展につながる」相関図を描くグループワークです。





 事前データを活用しながら思い思いに議論を進め、それぞれの相関図を完成させました。完成後、各班でリーダーを決め、それ以外のメンバーは旅人となって他の班の説明を聞きに行きました。リーダーが他の班の旅人に自分達の相関図を説明し、それを聞いて「いいね」と思えば「いいね」シールを貼りました。その後自身の班に戻り、他の班で得た情報も踏まえながら、自分たち「父親」が出来ることを書き出しました。

 グループで考えた「経済成長への相関図」を見ながら、自分達が育児に参画することが日本の経済発展につながるということを改めて実感されたようです。エビデンスに基づいた「学び」と「ワークショップ」が大変効果的に融合した講座となり、大盛況のうちに終了となりました。
 
                                                        

アンケート感想(一部)


<講座について>
 ・ 話の内容が難しかったですが、ワークショップで仲間がサポートしてくれたので、良かったです。
 ・ 色々な面で当たり前のことができていないことに気付かされた。
 ・ ワークショップの時間確保のため、コンパクトに内容をまとめられていて、キーワードを学ぶことができました。
 ・ 前半のお話は、職業柄、良く見るデータも多かったですが、後半、具体的なフレームワークの話が出てきたところは、非常にためになりました。

<ワークショップについて>
 ・ 自分が考え、話し、周囲の人の意見も聞くことで、ふだん正面から向き合わないテーマに対する思考がまとまって良かった。
 ・ 時間内にグループで話をまとめて模造紙に書くのは、やってみるとなかなか難しかった。他のグループの話を聞く時間では、グループによってアプローチの仕方等、違いを感じられ参考になりました。
 ・ ワークショップは気づきを与えてくれる良い機会でした。
 ・ 色んな意見を時間いっぱいかわし、自分にない視点が得られた。


 
▶▶第3回「経営者から見た男性の育児参画」 開催レポートはこちら


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